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令和6年度鳥取県立入試 社会 3/12(火)

令和6年度鳥取県立入試 社会 3/12(火)

令和6年度鳥取県立入試のラストを飾るのはこの方、社会です。

問題1は地理からです。

問1(1)は雨温図の問題です。定番の問題ですが、与えられた4地域の緯度がどれも同じくらいなので、難易度は高めです。
ペキンの雨温図を選ぶのですが、まず「ウ」の雨温図は夏に降水量が少ないことから地中海性気候と判断できます。正解は「イ」になりますが、これは季節風に着目してみましょう。「イ」の雨温図は夏に降水量が多く、冬は極端に少ないです。夏は太平洋側から季節風が吹くので、日本海上の湿った空気を大陸に運び、雨を降らせます。
冬は大陸から海に向かって季節風が吹きますが、大陸にはもちろん海はありません。乾いた風が北東から吹いてくるだけなので雨は降らないと判断できます。

(2)は牛肉、小麦、綿花、羊毛の輸出量の上位5か国を示した表から小麦にあたるものを選ぶ問題でした。小麦とくればフランスがよく問われることを伝えていましたが、残念ながらフランスは6位で含まれていませんでした。ロシアが輸出量1位であることも伝えておけばよかったです。

(3)はヤクーツク(めっちゃ寒いところです)の周辺地域の建物が高床になっている理由を記述する問題でした。これは以前にも同じ問題が出題されていたので、できた人は多かったと思います。

問2(1)EUに関する説明として適切な文を選択する問題です。「ア」はすべてでユーロが導入された 「イ」はEU域外からの輸入品にかかる税金をなくした 「エ」はEUを離脱した国はない というところがそれぞれ間違っているので正解は「ウ」です。

(2)はアメリカ・カナダ・フランスの輸出に関するグラフの組み合わせを答える問題でした。まず輸出総額の桁が一桁違うCがアメリカと判断できます。そして医薬品、航空機が含まれているBがフランスとわかるので、残ったAがカナダです。

(3)はアフリカ州は昔ヨーロッパの植民地だった影響で今も英語やフランス語などが使用されていますが、図からフランス語にあてはまるものを選びなさいという問題でした。これは難しくないですか?アフリカにはフランス語を話す国の数が最も多いことを知っていれば答えられたかもしれません。

問3(1)①は標高差を求める問題です。これは主曲線を数えていけば答えられます。

②も地形図の問題で、会話文の空欄(B)(C)に入る語句の組み合わせを答える問題でした。平地よりも一段高くなっているというところから(B)には台地が入り、(C)には地図記号から針葉(樹林)が入ると分かります。

(2)①製造品出荷額等割合の表から三重県のものを選ぶ問題でした。アとウまでは絞れたと思いますが、ここからの2択が難しかったと思います。ウは「鉄鋼」が含まれているところから福岡と判断できれば、アが三重県と分かったと思います。

②は鳥取県に隣接する県で世界遺産がない県をメモと表から判断する問題でこれも難しかったかもしれません。メモをヒントに岡山県とわかります。次に面積と乗用車保持台数の表から岡山県を探すという複数の情報から判断しないといけないところが難しかったと思います。

③は語句問題で、これは「ニュータウン」とすぐに分かると思います。

問4の記述問題は難問でした。「雨庭」のはたらきを説明する問題で、雨庭とはどういうものであるかについての会話文や図を見て考える問題ですが、空欄にしている人も多いのではないでしょうか。

問題2は歴史です。
問1(1)はA,B,Cに関連のある藩の組み合わせを答える問題でした。藩の名称を問われる問題は今まであまりなかったと思うので、しっかり対応できた人も少なかったと思います。

(2)①古墳時代に渡来人が伝えた土器を答える問題ですが、これは須恵器を知らなくても他の青銅器、縄文土器、弥生土器が古墳時代でないことから答えは出せたと思います。

②天智天皇が行ったものを選ぶ問題でしたが、①と同じように正解以外の選択肢は天智天皇が活躍した時期(7世紀)とはずれている(8世紀)ので消去法でクリアできる問題です。正解は「初めて全国の戸籍を作った」ですが、初めてシリーズは問題になりやすいので、「初めて~」とあればチェックしておきましょう。

③は語句問題で「朝鮮通信使」が正解となります。それほど難しい問題ではありません。

(3)は珍しく漢字指定の問題でした。答えは朱印船(貿易)です。朱印状と間違えないように気をつけたいです。

(4)は北前船とその航路の組み合わせを答える問題で、これは難しかったと思います。ワークには北前船という語句を見つけられませんでした。

(5)は中継貿易についての問題でした。琉球王国が日本や中国、東南アジアのハブとなって貿易が行われたわけなので、イとエは消せます。あとはアとウのどちらかで考えましょう。

(6)は飛鳥から室町までの出来事を古い順に並べ替える問題でした。アからカまで6つ記号がありますが、使う記号は4つだけです。つまり2つはこの期間外の出来事です。意地悪な問題ですね。塾長はまず6つの記号を古い順に並べて、最初と最期の記号の出来事が外れていたので、その2つを消しました。

問2(1)は人物名を答える問題で正解は「平塚らいてう」でした。これは平塚らいちょうと答えても〇になるのでしょうか?

(2)①もなかなか細かいところを聞かれています。原敬はよく出ていますが、今まで桂太郎はほとんど過去問で見ていません。

②は男子普通選挙の資格を問う問題でした。すべて選び記号で答える問題なので、問題形式は難しいですが、基本問題なので正答率は高いと思います。

③もちょっとした複合問題で、それぞれの出来事がいつ起こったかを押さえておかないといけない問題でした。歴史は流れも大事ですが、年号を知っておくと色々と有利なのでできるだけ覚えておきましょう。

④は地理の最後の問題と同じ形式の記述問題でした。グラフ・資料・会話の内容を関連させて記述するので、この問題も空欄のままにしている人が多いと予想します。

問題3は公民です。
問1(1)は公民で最初に学習する範囲ですね。公正と効率とすぐに分かりますね。

(2)はグローバル化の意味を答える問題で、しかも選択問題だったので、これはかなり高い正答率になりそうです。

(3)はグラフの読みとり問題でした。このような知識がなくても正解できる問題は確実に取りましょう。

問2(1)は行政改革と規制緩和の例として適切でないものを選ぶ問題でした。記号のイ、エは行政改革の例、ウは規制緩和の例なので、アが正解になりますが、少し難しかったかもしれません。

(2)①は条例の制定や改廃を求めるために必要な署名の数を求める問題でした。辞職のように職を失う可能性があるものは有権者の1/3以上で、それ以外は1/50が必要になります。
人口15万人、有権者数12万人とあるので、120000÷50=2400人が答えになります。150000÷50としないように!

②は会話文の空欄に入る語句の正しい組み合わせを答える問題でしたが、これも比較的易しかったと思います。

問3(1)は与えられた図の意味がわかれば簡単でした。希少性とはダイヤモンドのように量が少ないのに対して、人々が求める量が多いものです。

(2)①の語句問題は公共の福祉が答えです。公共の福祉は重要語句ですが、ちょっと角度を変えられで出題されていたので、公共の福祉は知っているのに、それに気づかず答えられなかった人も多いと思います。

②は公共料金の問題で、地方公共団体が決定できるものはどれですかという問題でした。数年前に大阪の公立高校の授業料が無償化になるというニュースがありました。また、2024年度からは東京都でも公立高校の実質無償化というニュースを目にしたことがあれば、答えられたと思います。

問4(1)①の語句問題の答えは人間の安全保障でした。これは教科書の最後の方に載っている語句で、4~5年のサイクルで定期的に出題されてますね。また、4,5年後に出るかもしれません。

②は問題文に非営利の民間組織とあるところからアのNGOが正解と判断できます。

(2)公民の最後も記述問題です。この問題も与えられている原稿と2つの資料を照らし合わせて記述するのですが、地理と歴史の記述問題に比べるとやや難易度は下がるもののやはり難しいと思います。

さて、総論ですが、全体的にこれが正解と確信できる問題が少なかったように思えます。社会が得意な人も苦戦したのではないでしょうか。公民はわりと易しかったですが、地理と歴史はエグかったです。ここ5年間で一番難しいと思うので、平均点の予想は23点とします。

 

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